竹内千尋の『今だからこそ!!着ものを簡単に楽しむブログ』

気軽に取り入れられる『着ものコーデ&着付け』を着物講師の竹内千尋がご伝授☆

【夏のお祭りコーデと顔汗問題】

夏だからこそ、涼しく着ものを着こなしたいものです。


その前に立ちはだかる「汗問題」
今回は顔汗対策についてお伝えします。

猛暑を感じさせない舞妓さんたちには、体のメカニズムを熟知した着物の着用法があります。



それは先人から伝わる「紐」を使った「顔汗止め」という着付けの技術です。

私はその技術を花嫁着付けの時に習いました✨


花嫁衣装は豪華絢爛ですので重くて暑いのが難点ですが💦
(今の衣装は昔に比べると軽くなっているようです)

私が習った着付けの技術は

紐だけで重さを感じにくい着付けをしたり

汗を止める裏ワザだったりと

先人から受け継いできたものは理にかなったものがたくさんあります。



方法は簡単です


● 紐を一本用意してください(和装用の紐が面で押さえられるのでベストです)

● 紐の中心あたりを前中心で脇の高さにあて、脇を通って後ろで交差します。

 前に来たら、カサ低くなるように片蝶々に結ぶか、ねじってほどけないように紐にかけておきます。

● 締める強さは、しんどくない程度に圧迫出来れば良いです。

f:id:kantankimonochiro:20200815182746j:plain
分かりやすいように着ものの上から当てています。


なぜ汗が抑えられるのか。
紐を当てる位置にはツボがあるとされています。




「顔汗を抑えるツボ」


詳しく調べてみました。

最初の紐を当てた位置☝

ここは「おくえい」というツボ。

バストトップから5㎝ほど上にあります。
(紐を使わない場合中指でゆっくり2~3分押すと良いそうです。)

脇汗顔汗に効果があるそうです。

次に、紐が通る脇☝
ここは「だいほう」というツボ。

ちょうどワキの下にあります。
(これも中指でゆっくり2~3分押すと良いそうです。顔と上半身にも効果があるそうです。)

先人は、こんな人体の不思議に遙か昔から気づいていたのですね。

全体の汗の量

「顔汗止め」は顔と脇の汗を抑えるだけで、体全体の汗の量は変わらないそうです。

ですから抑えた分、他の部位からの汗が増えるそうです💦💦💦

を巻くエスなどからの汗が増える可能性があります。

その時は、エストにタオルを巻き、
速乾性のあるステテコのようなものを履くのがおすすめです。

私も浴衣下には麻混のステテコを履いています。



夏はお祭りをはじめ、少人数の女子会など

少々のお出かけなら浴衣で過ごしたいものです。

綿の浴衣なら汗をかいても水でジャバジャバ洗えるので気兼ねなく着ることができます。

そして畳めばカサが低くなるので旅行の時などは荷物も少なくて一石二鳥です。

お洋服でも同じですが、汗を放置すると生地が傷んできます。

夏は汗対策をしっかりしてお気に入りの浴衣を大切にしていきたいですね。


私も頭皮から汗をかきやすいのが悩みなのでもちろん浴衣の下には「顔汗止め」を仕込んでいます。


日常的に使えますので
顔汗を抑えたいときなど
是非参考にして頂けたらと思います。


次回も楽しくなる着ものコーデと身近で役に立つ知識をご紹介いたします。







昨年の夏、主人の地元の高知で行われた「よさこい祭り」を観てきました。
活気に満ちあふれ、大音量と共に踊り子たちの気迫に圧倒されっぱなしでした。

私自身は1日しか観ることができませんでしたが
お祭り自体は4日間にわたって行われます。

前夜祭には4,000発の花火も上がり、それは盛大なものだそうです。
残念ながら、今年は中止になってしまったそうですが次回開催されるときはお洒落な浴衣を着てお祭りを堪能したいと思います!

f:id:kantankimonochiro:20200815182935j:plain
帯を忘れるというトラブルがあり現地調達しましたが色味の統一でOKかな

写真は、とてもカッコイイ踊り子さんとの一枚です。
昨年の浴衣コーデを見て頂き、気分だけでもよさこい祭りへお誘いしたいと思います。

(意外と浴衣の人は少なく、踊り子の衣装とも違うので目立っていたかもしれません)




最後まで読んで頂きありがとうございました。

【夏の着ものの醍醐味】

7月の着ものは「薄物」ウスモノです。

「薄物」ウスモノ
字のごとく、薄くて透け感を楽しめる着ものです。

6月に着ていた「単」ヒトエ から季節は進み
真夏の7・8月はさらに生地が薄くなります。



夏の生地の代表的なものには
「絽」
「紗」しゃ
「羅」
「麻」あさ
「縮み」ちぢみ
「しじら」
など他にもたくさんの種類ががあります。



その中でも、多くの方が初めて出会う夏着ものは「絽」ろ だと思います。



「絽」ろ の生地は着ものと帯の両方にあります。

数本おきに横糸に隙間が空いた織り方で透け感を楽しむと同時に、着ものの中に風が通り、夏にぴったりの生地です🎐

先日、主人と何ヶ月かぶりに大きなショッピングモールに買い物に出かけたときのことです。
主人が「あの人の帯、何?みたいになってる😲」
と、前を歩いている着もの姿の人の帯を不思議そうに見ていました。
知らない人から見るとそんなふうに見えるんだ!という新たな発見でした👀


その方は、浴衣に長襦袢と足袋を合わせ夏の「絽」ろ の帯を合わせたコーディネートをされていました👘
朝顔の柄の帯に花の色のピンクの帯揚げを合わせたのが透けて見えて、とても涼しげでした。



他にも、「紗」は全体的網目が粗く織られた生地で、
「羅」は紗よりさらに目が粗く、帯の素材に多く見られます。


そして、「麻」や「縮み」や「しじら」などは、夏の寝具にも使われていて、聞いたことのある方も多いかと思います。
どれもハリのある生地で肌にまとわりつかず、汗をかいても乾きやすいという特徴があります。

夏の暑い時期を快適に過ごすために昔からの生地です。
昔の人の知恵のスゴさには感心させられます✨


今では、冷暖房が完備されているので、衣替えの約束事もそれほど厳しいものではありませんが、
見ている方からすると「透ける」ってとっても涼しげで季節を感じます🌻


白の長襦袢の上に黒や紺の濃い色を着れば、濃い色の下の「白」が「透ける」のを際立たせます。

こんな重ね着コーデができるのも夏着ものの醍醐味です‼️


夏は他の季節に比べて特に自由度が増します。
是非、色んな組み合わせを楽しんで頂きたいと思います🎶


f:id:kantankimonochiro:20200801182440j:plain
お世話になっている着もの屋さんの昨年の「家紋の勉強会」に参加した時のコーデです

写真の着ものは「綿紅梅」めんこうばい という生地で
浴衣の一種です。



これは本当に体の中に風が通り涼しい着ものでした!🍃
ただ本当に透け感が強すぎて一枚では着れないので、長襦袢を着て着もの風にしております💦

少し分かりにくいかもしれませんが、青のグラデーション白い長襦袢効果でよりハッキリしています。
赤い帯も「紗」シャ の透けるもので涼しげに見せようという魂胆です(笑)
帯留めのチョウチョも涼しげでしょうか🦋



そして、着ものにつきものの「季節の柄」について。
夏は朝顔・金魚・ひまわり・夏野菜・花火・波・流水・貝など🌻🥒🍆🍅

洋服では絶対不思議がられる柄が多いのに着ものとなると「涼」を感じることが出来ます。

Tシャツにキュウリ・ナス・トマト等の夏野菜のイラストが描かれていたら、と想像してみてください(笑)

着ものだとダイレクトに季節を表現することが「涼」のアイテムになるなんてとても素晴らしいと思いませんか?



今年はお出かけする事自体が減ってしまって残念ですが、
来年は、お気に入りを重ねて七夕コーデを楽しみたいと思います🎋



もし着ものに出会っていなければ、こんな風に季節の移ろいや花を知ることもなかったでしょう。

着ものは年齢関係なく楽しめるファッションで、季節ごとの行事も、色や柄やモチーフで色んな遊び方が出来ることを知りました。

そんな遊び感覚が
「着ものは難しい…?」という方々の
「なんか楽しそう」というきっかけにもなればいいなと思っております。
そして、「次のコーデは何にしよう?」と迷われている方も
もっと楽しめますように✨✨✨


私も日頃から、ちょっとシュールな季節感のあるアクセサリーを探していて和洋兼用で着ものコーデのプラスにならないかと目論んでおります。



そして、夏は汗取りインナーを活用してさらに涼しいコーディネートを楽しんでみてくださいませ☆


次回も楽しくなる着ものコーデと身近で役に立つ知識をご紹介いたします。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

【特別な日♥大好きな小物でコーデ】

【6月の結婚記念日のディナー】お出かけ着ものコーデ

 

初めまして! 着付け講師の

竹内 千尋です。

ご訪問ありがとうございます。

 

初めての投稿文

書き直しをしている間に7月になってしまいましたが(^0^;)

 

先日の記念日ディナーの簡単コーデのご紹介です。

 

突然ですが


洋服に衣替えがあるように

季節に合わせた着ものがあります。

 

着ものの厚みで大きく分けると

3種類があります。

 

☆袷アワセ(秋~春)

☆単ヒトエ(初夏~盛夏前)

☆薄物ウスモノ(盛夏のみ)

 

6月は裏地が付いていない単ヒトエを着ますが


一般的には3シーズン着ることができる裏地の付いた「袷」アワセをお持ちの方が

多いと思います。

 

初夏は単ヒトエというように

着ものは柄や生地で季節を先取りするのが【粋】とされています。

 

私はこの【粋】という言葉が大好きです

 

【粋】という言葉を調べてみると


「身なりや振る舞いが洗練されていること」

「女性の色っぽさなどを表す語」


とありました。

 

もし私が「粋に着こなしてるね!」

と言われたら

 

柄・着こなし・立ち居振る舞い全てが褒められている気がして


最上級の褒め言葉を頂いたように感じます⤴️❤️⤴️

 

私も、着ものを着始めた頃は所作も身についておらず


今から思うと野暮ったかったと思いますが

 

着姿を良く見せようと

美しい所作を心がけるだけでも洗練されますし


自分磨きにもなって一石二鳥でした☆☆☆

 

今回は季節を先取りした『粋』なコーデどうでしょうか?



写真は夫に撮影してもらいました。

f:id:kantankimonochiro:20200703150913j:plain

帯留めがずれて写っておりませんが…

 

👘紗合わせ

♥帯(ツバキ庵)

半襟(ツバキ庵)

帯揚げ(ツバキ庵)

帯留め(torio.since2012)

 

着ものは【紗合わせ】シャアワセという特殊なもので【単】と同等です。

 

柄の入った薄物の上に黒の薄物の柄を合わせているため

下の柄が透けて見えるという職人技が映える独特の趣となります。

 

別々に買った小物ですが


自分の大好きなものを重ねたら

自然とまとまってお気に入りコーデになりました。

 

あまり堅苦しく考えずに

暑ければ薄いものを着るだけでいいですし


これからの季節は浴衣をカジュアルに着こなしたり


着もののように長襦袢を着てフォーマル風にしてみたり♫

 

小物もベルベットよりレースの方が涼しげ🎐とか


素材感を重視していただければ組み合わせも楽しくなると思います♫

 

これから、店頭におしゃれな浴衣がたくさん並ぶようになり


見ているだけでも楽しくなりますね♫

 

この時期大事な汗取り重視のインナーもお忘れなく!!


お気に入りの浴衣や帯に汗染みが付くのも防げますよ☝

 

次回も楽しくなる着ものコーデと身近で役に立つ知識をご紹介します。

 

 

 

最後まで読んでいただいてありがとうございます