【夏の着ものの醍醐味】
7月の着ものは「薄物」ウスモノです。
「薄物」ウスモノ
字のごとく、薄くて透け感を楽しめる着ものです。
6月に着ていた「単」ヒトエ から季節は進み
真夏の7・8月はさらに生地が薄くなります。
夏の生地の代表的なものには
「絽」ろ
「紗」しゃ
「羅」ら
「麻」あさ
「縮み」ちぢみ
「しじら」
など他にもたくさんの種類ががあります。
その中でも、多くの方が初めて出会う夏着ものは「絽」ろ だと思います。
「絽」ろ の生地は着ものと帯の両方にあります。
数本おきに横糸に隙間が空いた織り方で透け感を楽しむと同時に、着ものの中に風が通り、夏にぴったりの生地です🎐
先日、主人と何ヶ月かぶりに大きなショッピングモールに買い物に出かけたときのことです。
主人が「あの人の帯、何?網みたいになってる😲」
と、前を歩いている着もの姿の人の帯を不思議そうに見ていました。
知らない人から見るとそんなふうに見えるんだ!という新たな発見でした👀
その方は、浴衣に長襦袢と足袋を合わせ夏の「絽」ろ の帯を合わせたコーディネートをされていました👘
朝顔の柄の帯に花の色のピンクの帯揚げを合わせたのが透けて見えて、とても涼しげでした。
他にも、「紗」は全体的網目が粗く織られた生地で、
「羅」は紗よりさらに目が粗く、帯の素材に多く見られます。
そして、「麻」や「縮み」や「しじら」などは、夏の寝具にも使われていて、聞いたことのある方も多いかと思います。
どれもハリのある生地で肌にまとわりつかず、汗をかいても乾きやすいという特徴があります。
夏の暑い時期を快適に過ごすために昔からの生地です。
昔の人の知恵のスゴさには感心させられます✨
今では、冷暖房が完備されているので、衣替えの約束事もそれほど厳しいものではありませんが、
見ている方からすると「透ける」ってとっても涼しげで季節を感じます🌻
白の長襦袢の上に黒や紺の濃い色を着れば、濃い色の下の「白」が「透ける」のを際立たせます。
こんな重ね着コーデができるのも夏着ものの醍醐味です‼️
夏は他の季節に比べて特に自由度が増します。
是非、色んな組み合わせを楽しんで頂きたいと思います🎶
写真の着ものは「綿紅梅」めんこうばい という生地で
浴衣の一種です。
これは本当に体の中に風が通り涼しい着ものでした!🍃
ただ本当に透け感が強すぎて一枚では着れないので、長襦袢を着て着もの風にしております💦
少し分かりにくいかもしれませんが、青のグラデーションが白い長襦袢効果でよりハッキリしています。
赤い帯も「紗」シャ の透けるもので涼しげに見せようという魂胆です(笑)
帯留めのチョウチョも涼しげでしょうか🦋
そして、着ものにつきものの「季節の柄」について。
夏は朝顔・金魚・ひまわり・夏野菜・花火・波・流水・貝など🌻🥒🍆🍅
洋服では絶対不思議がられる柄が多いのに着ものとなると「涼」を感じることが出来ます。
Tシャツにキュウリ・ナス・トマト等の夏野菜のイラストが描かれていたら、と想像してみてください(笑)
着ものだとダイレクトに季節を表現することが「涼」のアイテムになるなんてとても素晴らしいと思いませんか?
今年はお出かけする事自体が減ってしまって残念ですが、
来年は、お気に入りを重ねて七夕コーデを楽しみたいと思います🎋
もし着ものに出会っていなければ、こんな風に季節の移ろいや花を知ることもなかったでしょう。
着ものは年齢関係なく楽しめるファッションで、季節ごとの行事も、色や柄やモチーフで色んな遊び方が出来ることを知りました。
そんな遊び感覚が
「着ものは難しい…?」という方々の
「なんか楽しそう」というきっかけにもなればいいなと思っております。
そして、「次のコーデは何にしよう?」と迷われている方も
もっと楽しめますように✨✨✨
私も日頃から、ちょっとシュールな季節感のあるアクセサリーを探していて和洋兼用で着ものコーデのプラスにならないかと目論んでおります。
そして、夏は汗取りインナーを活用してさらに涼しいコーディネートを楽しんでみてくださいませ☆
次回も楽しくなる着ものコーデと身近で役に立つ知識をご紹介いたします。
最後まで読んでいただきありがとうございます。